チンパンジー言語訓練ブログ

このブログは私(チンパンジー)の言語訓練に用いられます。@chimp_liuwusi

フリーブックスに関して(下) ~「フリー」に適応せよ~

(フリーブックスに関して(上) ~お情けで食う飯~の続きです)

 

ならば、この時代、この環境に適応する、つまり「フリー」を味方につけるのが賢いやり方であるはずなのだが。

時代が見えているクリエイターは適応し始めている。

 

データを無料で公開し、それを広告として、その周辺でデータにできないモノを売るというパターン。これは超メジャーな方法だ。

例えばミュージシャンなら、音楽のデータは無料で配って宣伝とし、ライブやライブで売るグッズで儲ける(日本のアーティストのどれだけがサウンドクラウドを知っているだろうか。海外では無料を前向きに捉え、逆に利用するミュージシャンが多い)。キングコング西野氏もこの方法で効果的に宣伝していた。(お金の奴隷解放宣言(笑)騒動について)

データという、無限に複製できて配布コストもかからず、顧客が勝手にシェアしてくれる「モノ」を広告に利用して(こうして見るとデータは広告試供品にはぴったりだと思えないだろうか)、データにできない「コト」を売るビジネスとも言えるだろう。「モノ」を売るビジネスから「コト」を売るビジネスへの転換。新聞を読んでいれば目にしたことがあるはずだ。

 

実際に「お情け」でお金を稼ぐビジネスもある。映客などに代表される中国の直播、つまり生配信ビジネスである。

生配信は見るだけなら無料だ。にも関わらず、配信する女の子に喜んで欲しい、あるいは女の子の配信で食べていく生活を成立させたいオジサンたちは喜んで大金を放り込む。一定割合は女の子に、一定割合は配信会社に入るシステムである。まさに、オジサンたちの「お情け」でビジネスしていると言える。

見るのにお金を取ったり、広告を表示したりするケチ臭いビジネスとは違い、振り切っていてシンプルな、お金の流れが見えやすいビジネスモデルである。自分の払ったお金が一定割合直接クリエイターに届くのである。だからこそオジサンたちは安心してどんどんお金をつぎ込む。

このモデルは、古代から中世にわたって芸術家やクリエイターの生活を支えてきた、「パトロン」の仕組みを現代風にアレンジしたものだと思う。過去と異なる部分は、ウェブを用いて世界中からパトロンを募集するという部分である。クラウドファンディングも同様に、現代風パトロンと言えるだろう。

古代からクリエイターは、自信の創作に値段をつける事はしてこなかった。生配信のモデルのように、作品は無償で公開し、受け取った人自身に値段を決めてもらうのが主流だったのだ。クリエイターとはずっと、観客の気持ち、言わばお情けで食べてきていた。それは、作品に初めから値段をつけると観客が減り、結果として収入額が減る事を知っていたからである。

昔は実際にそのやり方でクリエイターたちは食べていけたのである。当たり前のように初めから値段をつけている今がおかしいのだ。

 

あんまり例を挙げるとキリがないのでこのへんにしておく。

普段メディアがパクリだなんだと馬鹿にする中国は、「フリー」への適応、「フリー」の利用という点では明らかに進んでいる。そしてこれから先、世界は間違いなく「フリー」の方向へ進んでいく。「フリー」に関して言えば、中国は先進国だ。

JASRACが教育という、「文化の発展に寄与する(著作権法第1条から抜き出し)」現場にまでアホ面下げて出しゃばってくる日本は間違いなく後進国だ。

時代の流れに適応し、逆に利用する柔軟性を少しは中国から見習うべきである。

(このブログは私の言語訓練に用いられます)