チンパンジー言語訓練ブログ

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フリーカルチャーの「フリー」って何?② ~創造コストの削減~

(フリーカルチャーの「フリー」って何?① ~表現の民主化へ~の続きです)

(簡単な要点まとめはこちら)

 

さて、前回では「創造の自由」について定義した。もう一度書いておくと、

 

「創造の自由」とは、「何にも邪魔をされずに」:”金、時間、才能、技術、環境、あらゆるものの欠如、その他全てのもの”に邪魔されずに、

自分の想像したものを正確に現実世界へ映しこみ(創造し)、表現する自由である。

 

今回はこの「創造の自由」から派生する言葉、「創造障壁」と「創造コスト」を軽く説明したのち、これらを小さくするためには何が必要であるかを、ツール(道具)の方面から見ていきたい。

 

私は創造の自由を上のように定義したが、創造の自由化を進めるということはどういうことかと言うと、「創造障壁」をできるだけ小さくし、「創造コスト」を0に近づけるということである。

「創造障壁」とは創造の自由を邪魔する障壁、つまり、

”金、時間、才能、技術、環境、あらゆるものの欠如、創造の邪魔をするその他全てのもの”

である。

そして「創造コスト」とは、創造障壁を乗り越えて創造(想像⇒実体)するのにかかるコストである。

 

10歳の子供がポケモンに感化されて、自分オリジナルのゲームを作りたいと思っている…という場面を想像してほしい。

彼は頭の中に、かなり完成されたゲームのイメージを持っている。つまり、「想像する」という作業はほとんど完了しているとしよう。

この場合、彼に残された作業は、想像を現実に映しこむという作業だけである。それは「想像する」作業に比べれば単調で、機械的作業(人間が行う必要のない作業)とも言えるだろう。

さて彼は、ゲームを完成させることができるだろうか?いや、多分不可能である。

それは、想像と実体の間に「創造障壁」があるからだ。

この場合の創造障壁は、プログラミング能力の欠如、ゲーム開発の知識の欠如、塾通い故時間があまりないという欠如、ゲームを作るためのツールを買うお金がないという欠如、その他である。

これらの創造障壁を乗り越えて創造(想像⇒実体)するのにかかるコストは、余りにも膨大である。プログラミング能力やゲーム開発の知識を得るためにどれだけのお金と時間がかかるだろうか?それらを手に入れて、創造作業を完了させるにはどれだけコストがかかるのか?

結果、彼はゲームの想像を現実にするのを諦めた。世界を熱狂させたかもしれない彼の想像の未来がここについえたのだ。

 

では、彼が想像を実体にし、世界を熱狂させる未来を我々が得るにはどうすればいいのか?

言い換えれば、どのように「創造障壁」を小さくし、「創造コスト」を削減すればいいのか?

 

何よりもまず必要となるのは、創造を容易にするツール(道具)である。

 

ゲーム開発の例で見ると、RPGツクールというツールがある。あまり詳しくは知らないが、このツールがあればプログラミング能力がなくてもRPGが作れるらしい。プログラミング能力の欠如という創造障壁をなくし、プログラミングの習得に必要だった時間などの創造コストを削減することができるのだ。

だが、全ての創造コストがなくなったわけではない。まず、10歳がRPGツクールを自由に操作する技術を習得するには、ある程度コストがかかるだろう。また、RPGツクールは結構高いので、10歳にとってみれば金銭的コストもかなりのものだ。これらをクリアしても時間的コストがかかるかもしれない。10歳の子供が想像を現実にするには、多分まだ不十分な性能ではないだろうか(触ったことがないので推測だが)。

 

創造コスト削減に向け、ツールには以下のようなことが求められると私は考える。

・ツールがソフトウェアであれば無料であること、ハードウェアなら知的財産コストが価格に転嫁されていないこと(これはオープンソースによって可能だ)

・ツールの操作が容易であること(能力やセンスを必要としない、直感的)

・短時間で創造できてかつ、自由度が高いこと(この二つは同時に達成するのが難しい)

・ツールがオープンソースであること、進化し続けること

・ツールにより作られた作品がオープンソースにできること(これは、引用継承から創造コスト削減を行うためである)

 

究極目標としては、3歳児が自分の想像を自由に創造できなくてはならないと私は考えている。ツールは、3歳児に扱えるものでなくてはならない。それほど操作が容易で自由度も高いツールを作るというのは簡単ではない。

AIがなんかこう、うまいことどうにかやって達成されないかなあと思っている。AIにどんなことができるかよく知らないが。

 

しかしこれを達成してもなお、自分の想像を0から現実へとなると、かなりの創造コスト(特に時間)がかかってしまう。

それを解決しうるのが、引用継承、つまりオープンソースからのアプローチである。

それについてはまた次回説明する。

 

※追記

創造コストは、アイデアを形にするためにかかるコストであって、アイデアを思いつくためのコストではない。アイデアを思いつく(想像)作業はコンピュータやツールに任せることはできない。

 

(フリーカルチャーの「フリー」って何?③ ~継承という分業~へ続きます)

 

(このブログは私の言語訓練に用いられます)